糖尿病の治療で手術?

糖尿病は手術で治る?

糖尿病の治療法を大きく分けると、食事療法と運動療法、そして薬物療法の3種類の方法がありますが、最近では手術で治す、いわば「手術療法」で治すという方法が加わろうとしています。

日本では手術で糖尿病を治すという治療法とは比較的新しい方法だという事もあってあまり知られていませんが、アメリカでは糖尿病の患者さんのおよそ8割がこの手術療法と言うべき方法で血糖値が正常になったとの事で、2012年3月には「糖尿病を治すにはもはや薬は不要な時代になった」とまでアメリカの医学雑誌に掲載されるまでになっているのだとの事です。

それでは、どのようにして手術で糖尿病を治すのでしょうか? その方法は次のとおりです。

重度の糖尿病の患者さんの胃を切る事によって小さくします。それと同時に小腸も1m近く切って、つなげるのだとの事です。

しかしこの糖尿病の手術療法とは、悪く言えば「胃を切除する事によって食べる量を減らし、小腸を短くする事によって食べ物の栄養の吸収を少なくする方法」とも言えるように思えるのは、筆者の気のせいなのでしょうか?

確かに、胃を小さくすれば一度に食べる量を減らす事が出来るでしょう。そして、胃で消化した食べ物の栄養を吸収する役目を果たしている小腸の長さが短くなれば、その分、栄養の吸収が少なくなるのではないかと筆者は思うのですが、これについては専門家のご意見をお伺いしたいところです。

…とは言うものの、現実には食事療法と運動療法だけで血糖値が正常値に戻る糖尿病の患者さんは少ないと言いますので、「糖尿病の治療のためには食事療法と運動療法が必要なのはわかってはいるけど食べる事をやめられないし、運動も嫌だ」というのが、糖尿病の患者さんの本音であり現実なのでしょう。

それを考えれば、「たかが胃と腸を切るだけ」と馬鹿に出来ないのは事実と見ていいでしょう。

しかし、だからと言って糖尿病の手術療法には危険性がないのか、しっかり見極めなければなりません。

(もっとも、これは糖尿病の薬物療法に使われる薬にも言える事ですが)

実際に糖尿病の手術を受けた患者さんのお話によると、「糖尿病の手術を受けてから食べ物の好みが変わった。それに、水や食べ物を飲み込むのが難しくなった」・「糖尿病の手術を受けてから胸やけがするようになり、医師に診てもらったところ、逆流性食道炎と診断された」とおっしゃっておられます。

そして、先にご紹介したアメリカではおよそ8割の糖尿病の患者さんが手術で血糖値が正常になったとありましたが、それを逆に言えばアメリカの糖尿病の患者さんのおよそ2割が手術で糖尿病を治す事が出来なかったという事になります。

つまり、糖尿病の手術には危険が全くないというわけではないというわけです。

そして、それは手術療法も万能ではないという事でもあるのです。

私たちは「新しい治療法が見つかりました」と聞くと、その治療法に期待してしまいます。それは糖尿病の治療法に限らず全ての病気の治療法に言える事です。

しかし、新しい治療法に期待し過ぎるのも問題があります。

そして、新しい治療法については、良い面だけを見てしまって、悪い面を見落としてしまいがちになります。しかし、良い面ばかり見るのではなくて悪い面もしっかりと見る必要があるのではないでしょうか。

糖尿病の手術療法についても、過度に期待をせず、良い面と悪い面を見る必要があると筆者は考えます。

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