糖尿病とは

糖尿病とは

糖尿病とは「糖が尿に出て来る病気」だと思われていますが、実際には血液の中のブドウ糖の濃度(=血糖)が高くなる病気です。

実際の症状から病名をつけるとすれば、「高血糖症」と名付けた方がわかりやすいのではないかと思うのですが、血液中のブドウ糖の濃度が低くなっている状態を「低血糖状態」と言うのに対して、高血糖状態が続いて高血糖症の域まで行った状態については(これから先名称が変わる可能性はないとは言いませんが、現在のところは)「糖尿病」と呼ばれています。

前に「高血糖状態が続いて…」とお話したとおり、高血糖になっても、すぐにはその症状は現われません。

よく言われる「多飲・多尿」などの症状が現われた時にはすでに高血糖状態になって5年以上経過していると言いますから、恐ろしいです。

このように、糖尿病および糖尿病予備軍と呼ばれる方が増えているために悪者にされがちなブドウ糖ですが、かならずしもブドウ糖が悪者なのではありません。むしろ脳や筋肉を動かすために必要なエネルギー源なのです。

その大切なエネルギー源であるブドウ糖が正しく体内で使われなければ、血液中に大量に余ってしまいます。

ヒトの身体は低血糖状態になった場合には低血糖発作を起こして血糖値を上げようとする機能がそなわっていますが、その逆に高血糖状態になった時にそれを回避するシステムはすい臓からインスリンという血糖値をコントロールするホルモンを分泌する他ありません。

しかし、インスリンが分泌される量が少なかったり、インスリンは充分に分泌されていてもインスリンに対する感受性が鈍かったりすると、血糖値は下がりません。つまり、高血糖状態が続くのです。

高血糖状態が続くと、水を飲んでそれを薄めようとします。それが糖尿病による多飲のメカニズムです。

しかし、そのような事をしても血液中のブドウ糖の量は下がらず、ただ水分が尿として排出されるだけなのです。

そのような状態が続き、「糖尿病」と診断されても、血糖値のコントロールが上手くいかない場合には、高血糖状態が続く事によって身体に不都合な症状が現われます。これが糖尿病の合併症と呼ばれるもので、糖尿病の恐ろしさはこの合併症にあります。

糖尿病の合併症の一つとして、身体の毛細血管障害が起こる事があげられます。

網膜の毛細血管障害による糖尿病網膜症は成人の失明の原因で一番多いとの事です。また、腎臓の糸球体(しきゅうたい)の毛細血管に障害が出る事によって起こる糖尿病性腎症がひどくなって腎不全になると人工透析が必要になります。

さらに糖尿病性神経障害により手足の痛みやしびれなどの感覚が鈍くなります。

それに加えて動脈硬化症により血流が悪くなり、ちょっとした怪我や潰瘍も悪くなりがちです。その結果、下肢を切断する事態にまで陥る事もあります。

糖尿病による動脈硬化症とは、脳卒中によって最悪生命を失う可能性があります。

糖尿病とは「糖尿病で足を切断する」・「糖尿病で失明する」という恐ろしいイメージがありますが、糖尿病で生命を失うというイメージはあまりありませんが、糖尿病で死ぬ事はありますので、その事は一般に周知された方がいいのではないかと筆者は考えます。

このような恐ろしい糖尿病の原因とは、意外かと思われますが、肥満、つまり太り過ぎです。

欧米化された食事や運動不足、飲酒や喫煙など、現在の日本は糖尿病になりやすい環境が整っています。

意外に見過ごされているのがソフトドリンクの飲み過ぎによって糖分を摂り過ぎてしまい、糖尿病になるケースです。

このように、糖尿病とは恐ろしい病気であり、現在の医療では完治させる事の出来ない病気ですが、生活習慣によってそれを予防する事は可能なのです。そして、糖尿病を予防するのは自分自身なのだという事を忘れてはいけません。

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