糖尿病の初期治療

変わりつつある、糖尿病の初期治療

糖尿病の治療法の3本の柱は食事療法と運動療法、そして投薬療法です。

その中でも最も重要なのは食事療法で、糖尿病の初期の血糖値が比較的低い場合は食事療法と運動療法だけで糖尿病が改善するとも言われています。そして、食事療法と運動療法だけでは効果が薄い糖尿病の患者さんには血糖降下剤による治療を開始し、それでも糖尿病の病状が改善しない場合にインスリン注射による治療を開始するとされて来ました。

(ただし、これはあくまでも2型糖尿病のお話で、インスリンを作り出す細胞が破壊される事によってインスリンが分泌できなくなるために発症する1型糖尿病についてはすぐにインスリン注射による治療を開始するとの事です。

このように、糖尿病にも種類がありますが、ここでは2型糖尿病の事を「糖尿病」と表記させていただきます)

しかし、最近では糖尿病の治療法も変わって来ていて、現在では糖尿病の初期の段階でインスリン注射による治療が行われるとの事です。

その理由として、糖尿病の初期の段階でインスリン注射による治療を行う事によって早い段階で高血糖状態を改善させるのだと言うのです。

何故糖尿病の初期の段階で高血糖状態を改善させるのか、その理由は糖尿病の真の恐ろしさは糖尿病の合併症にあるからです。

糖尿病の症状として「身体の倦怠感」・「多飲・多尿」などが上げられますが、それは高血糖状態が長く続いた結果現われた糖尿病の症状で、いつ糖尿病になったのか、患者さん本人もわからない事が多いのです。

糖尿病を早期に発見して早期のうちに治療を開始するためには健康診断などを受ける事にありますが、現実には何か身体のトラブルが現われてから医療機関を受診される方が多いのです。

実際、目の見えにくさを訴えて眼科を受診したところ、糖尿病だと診断されたというケースもあるとの事です。

このように、高血糖状態になっても早期・初期の段階では糖尿病になっている事さえ自覚出来ず、糖尿病だと診断された時にはすでに合併症を起こしているケースもあるのです。

合併症とは高血糖状態が長く続いた結果起こる症状で、最近では糖尿病の合併症によって失明する方も多いと聞きます。

さらに恐ろしいのが、糖尿病の患者さんは「糖尿病予備軍」と呼ばれる糖尿病の初期の段階から動脈硬化症を起こしている方が多い事です。動脈硬化症が進行するとやがて心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまいます。ですから、糖尿病の治療だけしていれば良いわけではなく、動脈硬化症に関しても考慮に入れて治療をしなければならないところがやっかいだとも言えるでしょう。

このように、恐ろしい糖尿病の合併症を予防するために、糖尿病の初期の段階からインスリン注射による治療を開始し、糖尿病の患者さんを早い段階で高血糖状態から解放するとの事です。

つまり、糖尿病の治療の目的は、高血糖状態から早い段階で糖尿病の患者さんを解放し、糖尿病の合併症を起こさないようにする事とも言えるでしょう。

そして、インスリン注射によって高血糖状態から解放された場合には、経口の血糖降下剤に切り替える事も可能です。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク