糖尿病 バナジウム

バナジウムは糖尿病の治療薬になり得るか?

バナジウムと言えば、「ペットボトル入りのミネラルウォーターにそれが入っているものがある」くらいのイメージしかなかったのは筆者だけでしょうか?

筆者と似たようなイメージの方のためにバナジウムとはどのような元素なのかをまずご紹介したいと思います。

バナジウムとは冒頭でもお話したとおり、筆者のイメージでは富士山の湧水から作られたミネラルウォーターの中に含まれているものがありますので、日本では富士山およびその付近でしか採れないような印象がありましたが、実は物質としてのバナジウムは地表のいたるところに存在しているとの事です。

実際、バナジウムは様々な生物から検出されていて、特に比較的身体の作りが単純な生物に多く見られるとの事です。

ちなみにバナジウムを多く含んでいる生物とは、ホヤやある種の単細胞生物、マッシュルームなどのキノコ類やディルというハーブ(これらの植物にバナジウムが含まれているのはバナジウムは地表にあるためだと思われます)などだとの事です。

バナジウムとはカルシウムなどとは違って、ヒトや多くの脊椎動物にとって必須のミネラルではありません。しかし、一部の生物にとってはその身体の中の酵素の講成に関わっているとも言われ、もしかしたら一部の生物にとってはその体内で重要な役目を果たしている可能性もあると言われています。

このバナジウムに糖尿病の治療薬になり得ると期待されています。

それによると、バナジウムは血液中のブドウ糖の濃度をコントロールするインスリンと似た働きをするとの事で、インスリンの分泌不足あるいはインスリンは充分分泌されていても、その感受性が弱いためにインスリンが本来の力を発揮出来ない状態になっている2型糖尿病(糖尿病には種類がありますが、通常「糖尿病」と言えばこの2型糖尿病を差します)の患者さんにこのバナジウムを使えば、体内のインスリンの代わりにバナジウムが血糖値をコントロールして、その結果、血糖値が下がるのではないかと期待されているのです。

しかし、バナジウムがインスリンの代わりになり得、高血糖状態の改善になるというのは、現在のところラットの実験で証明されただけで、ヒトに対して効果があるかと言えば、最初に申し上げたとおり、残念ながらその効果が実証されていないので、「糖尿病の治療薬に『なり得る』と『期待されている』」という段階を出ないというのが現状です。

そして、さらに残念な事に、上記のとおり現在ヒトへの血糖値を下げる効果については実証されていないにもかかわらず、バナジウムが「健康に良い」といううたい文句でサプリメントなどの状態で販売されているというのです。

元素としてのバナジウムは猛毒です。

実際、動物にバナジウムを過剰に摂取してみたところ、体重減少・下痢・腎臓障害・整腸不良などが現われたと言います。

ペットボトルとしてバナジウム入りミネラルウォーターを飲むくらいでしたら大丈夫ではないかと現在のところは言われていますが、サプリメントとしてバナジウムを飲む場合は気をつけなければなりません。

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