糖尿病と米の摂取量

糖尿病の患者さんが食事療法として、日々食べている食事に気を付けている事は皆様よくご存じかと思われます。

糖尿病とは血液中の糖分(=血糖値)が高くなる事によって身体に不都合な症状が現われる病気ですので、まずは血糖値が上がり過ぎないように、食事に気を付ける必要がありましょう。

ところで、その糖尿病の食事療法ですが、糖尿病の患者さんは主食を抜くと良いというお話もあります。

日本人の主食は米(白米)です。そして、米の主な栄養素は炭水化物だという事は皆様もご存じでしょう。

皆様の中には低炭水化物食というものをお聞きになった方もいらっしゃるかと思われます。

実際、最近では糖尿病の食事療法には炭水化物を減らす方法が主流になりつつあるように筆者には思えます。

しかし、本当に糖尿病の患者さんは日本人の主食である米を抜いた食事をした方が良いのでしょうか?

外国では炭水化物をたくさん摂取する事は糖尿病のリスクを高めるという研究結果があるとの事ですので、その説から見れば、米を抜いた方が良いように思えます。

日本でも、米の摂取量と糖尿病との関連性を調べた研究があります。

それによると、米の摂取量の多かった女性、そして筋肉労働や激しいスポーツを1日に1時間以上やらない男性で米の摂取量が多かった人の糖尿病のリスクが高くなったという結果になったとの事です。

そして、米ではこのような結果になりましたが、同じく炭水化物が多く含まれるパンや麺類の糖尿病のリスクについては、はっきりと「糖尿病のリスクが高くなる」と言える結果は出なかった事ですので、

この研究結果から見れば、「炭水化物の摂取量が高いと糖尿病のリスクが高くなるとまでは言えない」という事になりましょう。

その理由を「米を精米する過程で食物繊維やマグネシウムが失われる事が関係しているのではないか」と見ています。食物繊維もマグネシウムも糖尿病を予防してくれるとされているものです。

そして、筋肉労働や激しいスポーツをやっている人で糖尿病のリスクが低くなった理由を、「筋肉労働や激しいスポーツをしている人、

つまり、身体の活動量の多い人では、米の摂取量が多くても、その摂取量とエネルギーとして消費する量とのバランスが取れているためではないか」と見ています。

いわゆる「生活習慣病としての糖尿病」の発症原因は肥満です。

高カロリーな食事を食べ、あまり身体を動かさない(ある意味で快適な)生活を長年続けた結果、肥満して生活習慣病としての糖尿病を発症するものです。

つまり、米の摂取量とは関係なく、運動をしない(身体を動かさない)人は生活習慣病としての糖尿病を発症しやすいと言えるのではないでしょうか?

低炭水化物食が良いとされている一方で、糖尿病の患者さんは特に食べてはいけない食事はなく、栄養のバランスが良くてカロリーが適量であれば良いとする意見もあります。

主食を抜く食事や低炭水化物食が良いのか、あるいは栄養のバランスが良くて適量なカロリーであれば良いのか。

それについて筆者個人的な意見としては、「糖尿病の進行具合によるのではないか」と見ています。

「低炭水化物食が良い」とする方でも、全く炭水化物を抜くやり方は推奨してはいません。つまり、全く炭水化物を摂取しないのも問題があるという事です。

主食を抜く食事療法や低炭水化物食を始めたい方は、担当医と相談するのが適切ではないでしょうか?

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