糖尿病と果糖との関係

「糖尿病」と一言で言ってもその発症原因は様々です。

妊娠や膵臓の病気や元々血糖値をコントロールするインスリンの分泌が少ない事、そして、日本で一番多いのが、

ホルモンの分泌不足あるいはインスリンが充分に働かないために身体の活動に必要なブドウ糖(血糖)の量をコントロール出来なくなるために発症する、

「2型糖尿病」と呼ばれる糖尿病です。

2型糖尿病は(一般的に「糖尿病」と言うとこれを差す場合が多いです)生活習慣などで発症するので「生活習慣病のうちの一つ」として扱われる事が多いです。

(実際、厚生労働省のWebサイトの生活習慣病にはどのような病気があるのか紹介するページには脳梗塞などと一緒に糖尿病も紹介されています)

糖尿病の治療には食事療法、つまり食事に気を付ける事があるのは皆様ご存じのとおりです。

特に塩分や砂糖の量について制限があるのはご存じのとおりですが、その中でも誤解が多いのが果糖についてです。

果糖と言えばその字のとおり果物にだけ含まれている糖分だというような錯覚がありますが、それは違います。意外にもソフトドリンクにも含まれているのです。

これはあくまでもイギリスのお話になりますが、のどが乾いたら水道水あるいはミネラルウォーターを飲むのではなくて、

水替わりに冷蔵庫の中で冷やしているソフトドリンクを飲んでいて、およそ3カ月間水を飲んだ事がない子どもがいたと言うのです。

日本ではそのような子どもについてはあまり耳にしませんが、コンビニエンスストアや自動販売機などで子どもでも気軽にソフトドリンクを買って飲む事が出来る環境がととのっているのは、日本でもイギリスでも同じです。

つまり、3カ月間水を飲んだ事のない子どもがいる可能性は日本でもないとは言い切れないというわけです。

それでは、ソフトドリンクに含まれている果糖とは、一体どのようなものなのでしょうか?

ソフトドリンクの原材料の表示をよく見ると、「異性化液糖」

あるいは「果糖、ブドウ糖液」と書かれている事に気がつくはずです。

異性化液糖とは酵素によってとうもろこしやさつまいもなどのでん粉

(日本においてはとうもろこしのでん粉を使用する事が多い)

を糖化させたあとにその中に含まれているブドウ糖をでん粉とは違う種類の酵素の作用によってそれを果糖にする(難しい言葉で言えば「異性化させる」)という方法で作られた果糖の事です。

その味はいかにも「甘味料」という味ではなくて普通の砂糖と同じような甘さになる上にコストが安いので、よく使用されるのです。

果糖とはカロリーがブドウ糖と同じであるにもかかわらず、甘みがブドウ糖の1,5倍も強くのです。

そのため、果糖を使う量を減らす事が出来る上に身体への吸収が遅く、低い温度において甘みを増すと言う性質があります。

(異性化液糖がソフトドリンクに使われるのはその性質を利用しての事です)

にもかかわらず血糖値もほんの少ししが上昇させる事がないために、欧米では糖尿病の患者さんへの甘味料として推奨された時期があると言います。

ここまで書けば「果糖が良くないならば糖尿患者さんは果物を食べない方が良いのか」と思われそうですが、それは違います。

温州ミカンの摂取量と糖尿病の関連について調べてみたところ、温州ミカンの摂取量が多い人ほど糖尿病にかかる確率が低くなる事がわかっています。

つまり、果物から摂取する果糖であれば特に問題はないという事です。

問題なのはソフトドリンクの大量摂取によって、異性化液糖という果糖を大量に摂取する場合です。

もし、毎日砂糖をたくさん使ったおやつを摂取して、ソフトドリンクを水替わりに飲む事で、異性化液糖という果糖の一種を大量に摂取する生活を続けるとどうなるのでしょうか?

普通の砂糖もブドウ糖と果糖が結合した糖ですので、身体にとっては高脂肪の食事を毎日摂取しているのと同じような状態になり、糖尿病になる可能性が高くなる事は言うまでもありません。

ここでは子どものお話をさせていただきましたが、おとなでもあり得るお話ではないでしょうか?

ここから先は蛇足と言うよりは筆者の心配ごとですが、最近めんつゆを使って食事を作る人が増えているとの事ですが、

めんつゆもその原料に砂糖とみりん(糖分が含まれます)がありますので、3度の食事を全てめんつゆベースの料理ばかり食べるという生活を続けるのも問題なのではないでしょうか?

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