糖尿病と蜂蜜

糖尿病になると、食事制限がある事は周知のとおりです。

厳密に言えば「糖尿病だから食事制限がある」のではなくて「糖尿病の治療法として摂取カロリーを標準体重を維持出来るだけに制限するという治療法(=食事療法)がある」という事なのですが、

糖尿病になると好きなものを好きなだけ食べるという事はやってはいけないという認識では間違っていないと言えましょう。

糖尿病の患者さん本人やそのご家族の皆様を悩ませるのが、どの食品は糖尿病の患者さんは食べて良くて、どの食品は食べてはいけないのか、という事かと思われます。

当然ながらカロリーが高くて、それを食べると1日の摂取量のかなりの割合を占めてしまう食べ物(ケーキなど)は食べない方が良いとされています。

ケーキほどわかりやすければ悩まずに済みますが、中にはわかりづらいものもあります。

それに加えて、最近では「糖尿病の患者さんは炭水化物の摂取を制限した方が良い」とする低炭水化物食が推奨されているかと思えば「糖尿病の患者さんに食べて悪い食品はない」とする説もありますし、

ある食べ物は糖尿病に良いと言われているかと思えば悪いとする説もあるなど、何が何だかわからなくなってしまいます。

糖尿病の患者さんの食事療法の中で最も頭を悩ませるのが、砂糖などの甘味料の扱いなのではないでしょうか?

たとえば蜂蜜などはどうでしょうか? その成分から見てゆきましょう。

蜂蜜の成分のほとんど(およそ80%)は糖類です。そして、その残りのおよそ20%が水分になります。

ご存じのとおり蜂蜜とはミツバチが花の蜜を集めたものですから、蜂蜜に含まれる糖類とは、花の蜜の成分である果糖がおよそ40%、ブドウ糖がおよそ35%と、

そのほとんどが果糖とブドウ糖で占められ、ショ糖がおよそ数%となります。

糖類以外には、ビタミンA・B1・B2・B6などのビタミン類やカルシウム・鉄などのミネラル、その他にはアミノ酸などが含まれています。

「蜂蜜は疲労回復に良い」と言われますが、それは蜂蜜には果糖やブドウ糖、そしてビタミン類やミネラル類、アミノ酸などが含まれているためです。

しかし、それはあくまでも健康な人にとってのお話です。糖尿病の患者さんにとっては違います。

蜂蜜の中には糖尿病の原因になっているブドウ糖も入っていますし、果糖もショ糖も入っていますので、蜂蜜を摂れば当然血糖値は上がります。

つまり蜂蜜とは、糖尿病になっていない健康な人にとっては良い食品であっても、糖尿病の患者さんにとっては血糖値を上げる食品という事になりますので、

砂糖と同じく、あまり摂取しない方が良い食品であると言ってもいいでしょう。

糖尿病の合併症の治療法~蜂蜜は糖尿病の潰瘍の治療に良い?~

糖尿病の患者さんにとって、蜂蜜は摂らない方が良い食品だというお話は前にしました。

しかし、糖尿病の合併症によって足に潰瘍が出来、そのために足の切断を危機にさらされた患者さんにとって、蜂蜜は良いという説もあります。

…と言っても、蜂蜜を食べるわけではありません。蜂蜜を潰瘍が出来た患部に塗るのです。

すると、蜂蜜の殺菌効果に加えて細菌の発生を予防する効果が認められたと言うのです。

蜂蜜を利用した治療法は、ニュージーランドでは床ずれの治療に利用されており、ヨーロッパでも薬品の一部に代わって使用されているとの事です。

しかし、西洋薬を使っての治療が中心の日本では蜂蜜を使っての治療はあまり行われていないかと思われます。

西洋薬には西洋薬の良さがあり、天然のものには天然のものの良さがあります。

一番考えなければならないのは、糖尿病の患者さんに限らず、どの病気の患者さんにも言える事ですが、その患者さんにとって最良の方法で治療をする事なのではないでしょうか?

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