糖尿病とコーヒーの関係

コーヒーは糖尿病に良いか? 悪いか?

糖尿病の食事療法を行う上で最も迷うのが、コーヒーや紅茶などの嗜好品は摂っていいのか悪いのかという点なのではないでしょうか。

そのコーヒーに関しては、ネットでは、「コーヒーは糖尿病にいい」というお話もありますし、それとは逆に「コーヒーは糖尿病を悪くする」というお話も耳にします。

同じ嗜好品でもお酒についてはカロリーが高い割に栄養が低いため控えた方がよいとされていますし、タバコについても血管を収縮させますので、動脈硬化などが進んでいる方の多い糖尿病の患者さんにとっては心筋梗塞などを起こす原因になりますのでやめた方がよいものです。

しかし、コーヒーほど真逆の事を言われる嗜好品も他にないのではないでしょうか?

それでは、糖尿病の患者さんはコーヒーを飲んだ方がいいのでしょうか? それとも、悪いものなのでしょうか? 様々な角度から検証してゆきたいと思います。

まずはコーヒーの栄養価を見て、糖尿病の食事療法的な観点で見て行きましょう。

コーヒーの99%は水分です。

コーヒーとは水分(お湯)を入れて飲むものですので、これは当然な数値です。

そして、それ以外にもたんぱく質や脂質も含まれているとの事ですが、その量はごくわずかですので、コーヒーで栄養を摂取するのはまず無理という事になります。

これはブラックで飲んだ時のお話ですが、これに砂糖などを入れて飲むとなると、それらの量とカロリーを気にする必要はあるかと思われますが、コーヒーの栄養素について見る限り、栄養を摂取出来ない代わりにカロリーも糖尿病の食事療法をする上でさほど気にするほどではないという事になりましょう。

(具体的にはコーヒー1杯200gとしてブラックでのカロリーは8kCalとの事です)

つまり、糖尿病の食事療法を続ける上でコーヒーとは、水のように大量に摂取するのではなく、あくまでも嗜好品の域を出ない範囲で飲むのであれば、栄養的な観点で言えば摂取しても特に問題はないと言えるでしょう。

それでは、コーヒーの効能という観点でお話すればいかがなものでしょうか?

皆様もご存じのとおり、コーヒーにはカフェインが含まれていて、そのカフェインが疲労回復などの効果があるとされている事は知られています。しかし、何事にも適度というものがあり、コーヒーも例外ではありません。あまりにもコーヒーを飲み過ぎると胃を悪くします。

蛇足ながら一時期コーヒーの発がん性について問題になった事がありますが、現在では「証明出来ない」というのが通説になっているとの事です。

それでは、糖尿病にとってコーヒーとはいい飲み物なのでしょうか? 悪い飲み物なのでしょうか?

まず、コーヒーが糖尿病によいとされている根拠からお話しましょう。

これは日本ではなくてフィンランドで検証したものですが、コーヒーを1日に2杯以下しか飲まなかった人よりも3杯以上飲んでいる人の方が糖尿病になりにくかったというのです。

読んでおわかりのとおり、これは現在健康な人が将来糖尿病になりやすいか否かを検証したもので、現在糖尿病になっている人の血糖値を下げるというお話ではないという事です。

それに、糖尿病になりにくいか否かについても、コーヒー以外に要因となり得る因子がないという点で検証のやり方に問題があると筆者は考えます。コーヒー以外に毎日同じものを食べた上での実験でなければ、コーヒーに糖尿病を発生させにくくする因子が本当にあるのか、それともコーヒー以外に糖尿病を発生しにくくする因子があるのか、実証は出来ません。

そして、コーヒーが糖尿病に悪いという根拠については、アメリカで行われた実験によるものです。

その実験とは、平均年齢63歳の被験者10人に対して72時間血糖値を測る装置をつけていただいた上で、コーヒー4杯分に相当するカフェインが含まれる錠剤を飲んでもらうというものです。その実験の結果、カフェインが含まれる錠剤を飲まなかった日に比べて飲んだ日の1日血糖値の平均は8%も上昇したという事がわかったと言うのです。

つまり、コーヒーが糖尿病の患者さんに悪いと言うよりも、むしろコーヒーに含まれるカフェインが糖尿病に悪いという実験結果になったわけです。

そのため、コーヒーだけが悪いのではなく、カフェインが含まれている緑茶や紅茶も飲み過ぎるのは良くないという結果になったと言えるでしょう。

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