先天性白内障
先天性白内障とは
先天性白内障は、生まれながらに白内障を患っている状態です。
目の中央にはレンズがあり、それが光を反射して物を見れるように作られていますが、白内障は、このレンズが濁ってしまっている状態を指します。
比較的高齢者の方が多く患う病気というイメージがありますが、生まれつきにレンズが濁ってしまっている場合があります。
生まれつき水晶体に濁りがある場合、新生児、乳幼児、学童期までに先天性白内障を発症します。
症状は通常の白内障と同じように視界に霧がかかったように白く染まり、場合によっては近視が進んでしまうこともあります。
先天性白内障の原因
先天性白内障になってしまう原因は、現在のところはっきりとしたものはわかっていません。
しかし原因として考えられるものはいくつか挙げることが出来ます。ひとつが遺伝によって白内障の要因を受け継いでしまうというもの。
親が白内障の場合、子どもにそれが遺伝して先天性白内障になる可能性がわずかにあるようです。
もうひとつが、母親が妊娠中に風疹にかかってしまった場合です。妊娠三ヶ月以内に風疹にかかってしまうと、胎児の水晶体全体が白内障になってしまう可能性が高く、危険です。
ですが、現在では風疹のワクチンを打ちますのでそれほど用心する必要はありません。
このワクチンのために、現在では風疹が原因による先天性白内障にかかるお子さんの数はとても少なくなりました。
その他にも母親の代謝疾患によるもの、母親の栄養失調によるもの、未熟児で出産するなどの原因が考えられています。
これらのことが原因での先天性白内障の新生児は250人に対して1人と、高い発症率となっています。
先天性白内障の治療
先天性白内障の治療は通常の白内障と同じように手術で行ないます。
また、先天性の白内障の場合は子どもの視覚の貼ったくに悪影響がある可能性がありますので、通常の白内障よりも早期に手術で治療する必要がある場合があります。
また、手術後は弱視になってしまうことを防ぐために、眼鏡やコンタクトレンズなどを使用して訓練を行ないます。
早期の治療が必要な場合のある先天性白内障ですが、乳幼児の白内障手術を行う医療機関は多くありません。