網膜剥離
網膜剥離とは
網膜剥離は放っておいてしまうと失明してしまう危険性のある恐ろしい眼の病気です。
眼の奥にある、カメラのフィルムのような役割を果たしている薄い膜である網膜。
網膜剥離は、この神経網膜が外側の網膜色素上皮細胞という部位から剥がれて、硝子体の中に浮き上がってしまう病気のことを呼びます。
またこの網膜剥離は毎年一万人に一人の割合で発症する病気です。
以前までは網膜剥離の手術は難しく、病気がそれほど進行していない状態で発見できたとしても失明に至ってしまうというケースがありましたが、最近では、網膜剥離の手術方法が進歩し、治療によって失明することが大変に少なくなりました。
これには医療技術の進歩があると共に、、目の検診を受ける機会が増え、健康の教育や健康相談を受ける機会が多くなり、目に関心が高まってきたことなども治療率の増加の理由になっていると考えられます。
ですが、いくら医療技術が発達したとしても、網膜剥離を早期に発見することが出来ないと、治療が難しくなってしまうという現実は変わりません。
自分の目に少しでも異常が表れたらできるだけ早く眼科医に診断をしてもらうこと、そして定期的な検査は、いつまでも健康な眼でいるために、非常に重要なのです。
網膜剥離の症状
網膜剥離の初期症状として小さなゴミや虫、髪の毛のようなものが見える飛蚊症や、光がないのにチカチカ光のようなものが見える光視症などがあります。
ですが、網膜剥離には必ず初期症状があるわけではなく、初期症状がまったくない場合もあります。
網膜剥離が進行していくと、カーテンに覆われたように物が見えにくくなる視野欠損という症状が起き、視力が低下します。
そして、そのまま治療をせずに放置してしまうと失明してしまう危険性があります。
網膜剥離の症状の特徴として、痛みがないというものがあります。眼の網膜には痛覚がないために、そこに異常が起きたとしても痛みを感じないのです。
そのため、網膜剥離になったとしても気がつきにくいという問題があります。
ですので、これらの症状が少しでも当てはまる場合には、できるだけ早く診察を受けるといいでしょう。