前立腺 がん 症状

よく似た症状が現われる、前立腺がんと前立腺肥大症

前立腺がんと前立腺肥大症の症状は似ています。この二つの大きな違いは前立腺がんが悪性の腫瘍であるのに対して、前立腺肥大症は良性の腫瘍である事です。

よく、「人体に出来る腫瘍=がん」という誤解がありますが、人体に出来る腫瘍とは良性の腫瘍と悪性の腫瘍があります。

良性の腫瘍の場合は特に治療らしい治療はしないでもいい場合もあります。

ただし、あくまでも状況にもよりますので、良性の腫瘍であっても治療は必要な場合もあります。

前立腺肥大症の場合も、初期のものは薬物療法と過度の飲酒を控えるなどの生活してゆく上での注意だけで症状が緩和する事がありますが、何もしないで放置しておくと、腫瘍が大きくなって尿道を圧迫し、完全に尿が出なくなる・膀胱炎を併発させるなどの症状が現われ、腎臓の機能に障害が出て尿毒症を起こす事もありますので、「良性の腫瘍だから」と安心は出来ません。

尿が全く出なくなると言った症状が出るまで前立腺肥大症が進んでしまった場合には内視鏡による結尿道的前立腺切除術を受ける必要が出て来ます。

前立腺がんもほんの初期段階には症状らしい症状は現われません。

しかし、進行してゆくと、頻尿や排尿困難、そして尿意切迫と言って、尿意をもよおしてからトイレに行くまで排尿を我慢する事が出来なくなるなどの症状が現われます。

これらの症状は前立腺肥大症でも見られる症状なので、症状だけでは前立腺がんなのか前立腺肥大症なのかの区別がつかない場合もあります。ですから、これらの症状が現われたらすぐに医療機関を受診する事をおすすめします。

一番怖いのが排尿困難などの症状が出ても「前立腺肥大症だ」と自己診断して放置してしまう事です。

もし、それが前立腺がんだった場合は、放置しておくと他の臓器やリンパ管に転移してしまう事があります。

特に前立腺がんは骨に転移しやすいという特徴がありますので、腰痛が現われて整形外科を受診したところ、前立腺がんが見つかったというケースも多いのです。

前立腺がんであっても前立腺肥大症であっても、早期に発見して早期に治療を開始する事が大切なのです。

前立腺がんと前立腺肥大症はどちらも前立腺という臓器に出来る腫瘍である事から、前立腺がんではなくて前立腺肥大症であっても前立腺がんの検査として行われるPSA検査の数値が上がります。

(蛇足ながら「PSA検査が信用出来ない」と言われる要因の一つはここにあると筆者は考えます)

しかし、直腸指診によって前立腺がんか前立腺肥大症かの識別が出来ると言います。そして、最終的には生検などによって前立腺がんか否かを識別します。

検査を受ける側にとっては何回も検査を受けるのは苦痛ですが、それを逆に考えれば、医療従事者でもこれだけ段階を踏んで診断をしないと前立腺がんと前立腺肥大症の区別が難しいという事になります。

つまり、きつい言い方で恐縮ですが、「プロである医療従事者でも難しい前立腺がんと前立腺肥大症の識別を、現われた症状だけで素人が勝手に判断するのは危険だ」という事につきるでしょう。

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