前立腺がん

前立腺がんとは

正常な細胞が何らかの原因によって本来の細胞増殖機能をなくして際限なく増殖してゆくのががん発生のメカニズムです。そして、前立腺で発生するがんを前立腺がんと言います。

前立腺がんについてお話する前に前立腺についてお話しましょう。

前立腺とは恥骨の裏に位置し、膀胱の出口から尿道のあたりを取り巻くように存在している、栗の実のような形をしている臓器で、男性だけにあるものです。

この前立腺の構造は内膜と外膜に分けられます。

前立腺の内膜からは尿道液が分泌されます。そして外膜からは前立腺液と言う、精子に栄養を与えるための液体が分泌されているのです。

そして、冒頭で「前立腺がんとは前立腺に発生するがん」の事だと言いましたが、詳しくご説明すると、その前立腺の内膜に良性の腫瘍が出来て排尿困難を起こす症状を「前立腺肥大症」と言い、その前立腺の外膜に悪性の腫瘍が出来ると前立腺がんと呼ばれるのです。

前立腺がんの罹患者数は1975年以降増加しています。これは1975年以降前立腺がんにかかる人が増えて来たというよりは、前立腺がんを早期に発見する診断法の普及とともに前立腺がんだと診断される人が増えて来た事によるものという意見もあります。

その意見を裏付けるように、前立腺がんで死亡する人は1950年代後半~1990年代後半に増加していましたが、その後は前立腺がんによる死亡者数は横ばい傾向にあるとの事です。

何故がんが発生するのかは解明されていない点が多いのですが、がん発生のリスク要因についてはわかって来ているものもあります。

前立腺がんのリスク要因としては、前立腺がんの家族歴や年齢、人種があげられると言われています。

食事や生活習慣のリスク要因については、喫煙や食事の欧米化など関連性があるのではないかとされているものはありますが、現段階ではリスク要因として確立されてはいない、言わば「仮説の域を出ない」という状態です。

前立腺がんの罹患者の頻度は人種によって差があり、日本人の罹患者は欧米諸国の人(白人)よりも低く、最も頻度が高いのがアメリカ系の黒人だと言われています。

そして、前立腺がんは年齢とともに増加する事でも知られています。そのため、50歳を過ぎた男性(特に家族に前立腺がんの罹患者がいる人)は定期的に前立腺がんの検査を受ける事をおすすめします。

前立腺がんの症状についてですが、早期には前立腺がん特有の症状は出ません。

そして、がんが進行してゆくにつれて排尿困難や頻尿、残尿感などの他に夜間多尿や尿意を覚えるとトイレまで排尿を我慢出来ないなどの症状が現われます。

がんは他の臓器へと転移する事がありますが、前立腺がんもその例外ではありません。

そして、前立腺がんが転移しやすい臓器はリンパ節と骨です。

そのため、「腰痛を感じて整形外科を受診したら前立腺がんが見つかった」というケースもあります。

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