膵臓がん 化学療法

膵臓がんのステージ3期の治療は化学療法で行うか化学放射線療法で行うか

膵臓がんの治療方針は膵臓がんのステージ(病期。進行度とも訳されます)と患者さんの身体の状態によって決められます。

ちなみに膵臓がんのステージは日本独自の分類法と世界的な基準(UICC)分類法の2種類ありますが、ここではUICCの分類に従って話を進めて行きたいと思います。

1期(がんが原発巣である膵臓内にのみ存在している状態)と2期(がんが原発巣である膵臓から少し外に出て周辺の臓器・気管に入り込んでいるがリンパ節転移は見られない状態)については外科療法、つまり手術によってがんを切除する方法を選択します。

また、手術のあとにがんの再発を防止するために化学療法、つまり抗がん剤を使用しての治療を行う事があります。

3期(がんのリンパ節転移が見られる状態)になると、もはや手術は不可能です。

ですから、化学療法と放射線療法、あるいはその両方を併用した治療法(化学放射線療法)で膵臓がんを治療してゆく事になります。

4期(がんが原発巣である膵臓から遠く離れた肺などの臓器遠隔転移を起こしている状態)になると放射線療法は行われず、化学療法で治療する事になります。患者さんの状態が悪い場合には緩和治療が行われる事もあります。

以前は3期の標準治療とは化学療法と放射線療法を併用した化学放射線療法でした。

具体的には「5-FU(ファイブエフユー)」という抗がん剤と放射線療法を使った化学放射線療法だったのです。

ところが、「ジェムザール」が膵臓がんの治療に使う抗がん剤として承認されると、膵臓がん3期の治療として「ジェムザール」による化学療法は必要ですが、放射線療法については絶対に必要とは言い難いのではないかと考える医師が増えていると言います。

進行膵臓がんの治療において「ジェムザール」による化学療法だけで良いと考える第一の理由として、前述の「ジェムザール」という抗がん剤だけを使っていてもある程度効果が見られるために放射線療法は必要ないという考え方が生まれた事です。

第二の理由として、副作用の問題です。

化学療法とは簡単に言えば抗がん剤を使用してのがん治療です。そのため、抗がん剤の副作用の問題は避けて通れない問題だと言えるでしょう。

「ジェムザール」が膵臓がんを治療するための抗がん剤として承認される前に膵臓がんを治療するための抗がん剤として使われた「5-FU」と放射線療法を組み合わせた化学放射線療法では「5-FU」単体の副作用もありますが、放射線による影響によって現われる副作用も現われていた可能性もないとは言い切れないと言います。

その点、「ジェムザール」は「5-FU」に比べて副作用が少ないという利点があります。

もちろん、「ジェムザール」も抗がん剤である以上は副作用が出ます。その主なものは白血球の減少です。

白血球が減少すれば感染症を起こしやすくなりますが、「ジェムザール」の副作用として白血球が減少した事によって患者さんが感染症を起こすまで白血球が減少する事は少ないと言います。

それらの意見とは別に、膵臓がんの治療については「まずは化学療法をやってから放射線療法をやった方がいいのではないか」という意見も出ています。

放射線療法は局所治療です。副作用が現われる可能性があるという他にも放射線を照射出来る範囲は限られているというデメリットがあります。しかし、抗がん剤を使うのであれば、全身治療が可能です。特に膵臓がんは進行が早い事がその特徴の一つであり、放射線療法を行っている間にがんが遠隔転移を起こす危険性もあるのです。

それを考慮すれば、化学療法をやってから放射線療法をやるという意見ももっともなように思えます。

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