食道がん 再発

食道がんの再発と治療

食道がんはその原発巣である食道自身や食道の壁に血管やリンパ管が多く集まっている事と、食道にしょう膜と呼ばれる丈夫な膜がないため、元々がんが出来た食道の粘膜から食道の壁を破ってがんが血管やリンパ管に入り込んで血行転移やリンパ節転移を起こしやすいという特徴があります。

また、がん自体も悪性度が高いため、食道がんとは消化器のがんの中でも治療が難しいがんの一つとされています。

そのため、食道がんが見つかって手術を受けた時に、原巣である食道の切除だけではなくリンパ節郭清(リンパ節を切除してその中にがんが転移しているかどうかを調べる手術の方法。リンパ節郭清術とも言われます)を受けてがんの転移の有無を調べた時にはすでにがんが転移していた事がわかったというケースもあるとの事です。

また、内視鏡による手術によって食道の粘膜の中に出来た食道がんを切除した場合にも再発の危険性はゼロではありません。

前述のとおり食道やその壁には血管やリンパ管が多く存在するため、現在がんを切除してがんがなくなったように見えても、それらを切除しない限り、これから先腹部へのリンパ節へとがんが転移する、あるいは食道の付近にある気道などにがんが再発する危険性がなくなったとは言えないのです。

(ちなみに一般的な食道がんの手術とは、がん本体とともにがんの原発巣である食道を可能な限り広範囲で切除したあと、食道の周囲のリンパ節を取り除くという事をやります)

そのため、手術を受けて完全に治ったように見えても、がんが再発する事もあります。

特にがんが肝臓に転移してしまった場合にはがんが大きくなるまで症状と言える症状が出ないと言います。よって、疲れやすい・体重が減少する・食欲がなくなるなどの症状が出た場合にはがんの肝臓への転移を疑った方がいいでしょう。

食道がんはリンパ節転移を起こしやすいがんでもありますが、再発しやすいがんでもあると言われています。

食道がんがどれだけ再発しやすいか数字で示すと、食道がんを手術した時の再発率が30~50%との事です。

「手術が駄目なら抗がん剤や放射線での治療ならもっと再発率が高くなるのではないか?」と思われるかもしれませんが、残念ながら科学放射線治療を受けた食道がんの患者さんの再発率も食道がんを手術した人と同じくらいの確率で再発すると言われています。

食道がんが転移した場合の治療法は、転移の方法や場所、そして、最初に食道がんを発症した時にどのような治療を受けたかによって異なります。

食道がんを局所手術で治療するのは、頸部のリンパ節に少ないがんが出来ているのが認められた場合だと言います。また、それ以外にがんの転移が認められない事・食道がんを最初に発症した際に受けた治療が内視鏡による切除あるいは狭い範囲の食道の切除だった場合に限定されるとの事です。

つまり、食道がんが再発した時に局所手術で治療出来る条件を一言で言えば「再発したがんが少ない上に再発前に受けた治療で食道を大きく切除していない」事が条件になると言えましょう。

手術が出来ない場合には抗がん剤による化学療法や放射線による治療を行います。

場合によってはその二つの治療法を併用する化学放射線療法を試みる事もあるとの事です。

食道がんが遠隔転移と呼ばれる、原発巣である食道から遠く離れた臓器やリンパ節転移が広範囲に及んでしまった場合には、残念ながらがんを治療するための手術(外科)療法を行う事はありません。主に患者さんの苦痛を和らげるための緩和治療を行う事になります。

いずれの治療法で治療を受けるにしても、食道がんが再発した場合には残念ながらがんを治すのは非常に難しいのが現状です。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク