食道がん 免疫療法

免疫療法で食道がんを治療するという事について

皆さまは免疫療法という治療法をご存じでしょうか?

免疫療法について簡単に説明すれば免疫にかかわる細胞を活発化する事によってがんを治療するという治療法の事を差します。

がんの患者さんから採取した樹状細胞を、がん細胞を攻撃して排除する細胞傷害性T細胞を誘導する能力を強めたあとに患者さんの体内に戻す「樹状細胞療法」やがん細胞のモノクローナル抗体を利用した「抗体療法」などの方法があります。

がんとは異常な細胞が際限なく増殖する事によって起こります。それは健康な人でも発生する事です。

にもかかわらず、健康な人ががんにならないのは、免疫というシステムが正常に働いていて、がん細胞が出来るとすぐに排除するからです。そして、ヒトにとって不都合な症状が出るまでがん細胞が増殖した時に「がん」と診断されるのです。

ならば、人体に備わっている免疫力をアップさせればがんを克服出来るのではないかというのが免疫療法の基本的な考え方です。

最近では食道がんも「リンパ節に転移しなければおよそ80%は完治する」と言われるほど治療技術が向上して来ました。しかし、それを逆に言えば「リンパ節に転移してしまえば恐ろしいがんだ」という事になります。

実際食道がんは、昔は予後不良のがんの一つに数えられていましたし、現在でも食道がんはがんの中でも比較的周囲に広がりやすくてリンパ節転移も多いために、初期の頃に発見して治療を開始すれば恐れる事はありませんが、発見が遅れて周囲の臓器やリンパ節にがんが転移してしまえば恐ろしいのです。

最近では検査技術が向上して来た事もあり、食道がんを初期に発見する事も出来るようになりました。しかし、発見が遅れて「食道がん」と診断された時にはすでにがんが原発巣である食道から周囲の臓器やリンパ節に転移していた場合にはもはや手術だけで食道がんを治すのは無理です。

手術で食道がんを治す事が出来ないのであれば、他の治療法で食道がんを治す事を考えなければなりません。たとえば化学療法(抗がん剤による治療)や放射線療法、そしてその二つの治療法を併用した化学放射線療法などが食道がんの治療法として知られています。

そして、それ以外の食道がんの治療法として期待されているのが、冒頭でお話した免疫療法なのです。

しかし、この免疫療法について、ある医療関係者は免疫療法についてこう語っていらっしゃいます。

「免疫療法とは、その研究をして来た経験に基づいて結果からお話すれば、『(これから免疫療法の研究が進めば話は違って来るが)現時点では限界のある治療法だ』と言える。

免疫療法で進行がんを完治させる事が出来たのはレアケースなので、免疫療法で(がんを完治させるのかそれとも緩和治療を目的にしているのかなど)どのような効果を期待しているのか、きちんと担当医と相談してそれを理解した上で治療を開始した方がいいだろう。場合によってはセカンドオピニオンの受診も視野に入れた方が良い」

つまり、現時点では免疫療法とはまだまだ研究段階にある治療法であり、食道がんに限らず全てのがん患者さんにとっては希望になり得る治療法でもありますが、あまり免疫療法に期待し過ぎるのも問題があると言えましょう。

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