食道がん 手術後

食道がんの手術後の問題点

食道がんの手術とは、一般的には食道に出来たがんを取り除き、食道を可能な限り広い範囲で切除したあとに食道の付近にあるリンパ節を取り除くという事をします。そして、それを済ませた後には切除した食道の代わりとして胃を引き上げて食道の再建臓器とするのです。

気になるのが「食道がんの手術後に後遺症が出る事があるのか?」という事ですが、残念ながら食道がんの手術後にはその後遺症が出る事があります。

食道がんの手術後に現われる後遺症として、食道がんの手術によって出来た傷の止血が充分でなかった場合には傷口から出血する事があります。そして、縫合不全と言って、手術によって出来た傷口の縫い目にほころびが出来てします事もあります。縫合不全は腸膜炎の原因になってしまう事もありますので、もう一度開腹して縫い直します。

前にお話したとおり、食道がんの手術とは一般的には食道に出来たがんを取り除き、食道を可能な限り広い範囲で切除したあとに食道の付近にあるリンパ管を取り除いた後に胃や腸を引き上げて切除した食道の代わりをする再建臓器とします。

そのため、食道狭窄(しょくどうきょうさく)と言って、そのつなぎ目の接合が上手く出来ないために食道の再建臓器内が狭くなった結果、食べ物の通り道が狭くなってしまうという後遺症が出る場合があります。

この場合は再建した食道の中にバルーンを入れるなどの手術をしたりして対処します。

手術によって切除した食道を再建しても、その食道が上手く機能しないために起こる嚥下(えんげ)障害と呼ばれる後遺症が出る事もあります。お気の毒ですが、これについては手術などで対応出来ない後遺症ですので、それとどう付き合ってゆくのかを考えるしかない(具体的には食事を摂る時に工夫をするなど)のが現状です。

これらの後遺症以外にも食道がんの手術後の問題点があります。

まずは食道を切除した後に胃をその再建臓器とする事によって起こる障害です。

何度もお話しているとおり、食道がんの一般的な手術とは食道を切除してその周囲にあるリンパ節を取り除き、その後に胃を切除した食道の代わりにするわけですが、それによって胃が小さくなって食べ物が通過する時間が早くなりますので、一度にたくさん食べる事が出来なくなるという障害が残ります。

これも一度に食べる量を減らしてその分食事の回数を増やすなどの工夫が必要になります。

もう一つは胃を切除した食道の再建臓器にした時に胃から食道へ胃液などの胃の内容物の逆流を防ぐための墳門と呼ばれる器官がなくなるために胃からのどへ胃の内容物の逆流が起こりやすくなるという問題が残ります。

この対処法として、食事のあとにすぐ横にならないようにする事や就寝時には上半身を高くして寝るなどがあります。

最後の一つは呼吸器・循環器に負担がかかる事です。

肋骨の後ろに食道の再建臓器を通した場合には食道がんの手術後に不整脈が出る事があり、ごくまれながら心不全症状が出る事もあります。

それ以外にも食道がんの手術後には空咳がよく出るようになると言います。

その原因として、嚥下障害とまでは行きませんが、食べ物が上手く飲みこめないために気管に食べたものが入る事によるものが多いと言います。しかし、それとは関係なく空咳が出る事もあるとの事で、その原因ははっきりしない場合もあります。しかし、この空咳は食道がんの手術後およそ半年で自然におさまって来るとの事です。

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