甲状腺がん 原因

甲状腺がんの原因とは?

甲状腺がんとは、甲状腺という、のど元にある、ホルモンの分泌に関与している臓器に出来る、厳密な定義上でいうところの腫瘍の中で悪性のものを差します。

甲状腺がんには悪性度が低く成長も遅いものから、人体に出来るがんの中でも悪性度の高いものの一つに数えられるがんまで4種類あります。

日本では悪性度が低くて比較的治りやすいタイプの甲状腺がんが多く、手術で治る事が多いのですが、それでも年間1,000人以上の人がこの甲状腺がんで亡くなっている事を考えれば、悪性度が高く予後が不良なものだけ注意するのではなく、比較的おとなしいとされる種類の甲状腺がんにも注意する必要があります。

そのためには甲状腺がんを予防するのが一番良いのですが、残念ながら甲状腺がんの原因についてははっきりと解明されていないのが現状です。

しかし、甲状腺がんの中でも髄様がんと呼ばれる種類については、遺伝によるものが大きい事がわかって来ています。

また、チェルノブイリ原発事故のあとにその周辺の住民から甲状腺がんの罹患者が増えた事から、放射線の大量被ばくによるものである事が疑われています。

それ以外の要因として、ヨードを大量に摂取する事から起こるという説もありますが、これはあくまでも仮説の域を出ないのが現状です。

これらの要因を見てもおわかりのとおり、甲状腺がんのリスク要因としては、他のがん(肺がんや肝臓がんなど)のリスク要因としてよく言われるたばこや過度の飲酒が原因というわけではなさそうだと言われていますが、これもはっきりとはしません。

甲状腺がんの原因、そしてリスク要因がわかっていない以上は甲状腺がんを予防するのは難しいでしょう。

正直言って、上記の3要因については、ヨードの大量摂取以外は予防が困難だと考えられます。

(原発事故の際にはヨウ素剤を飲んで甲状腺を守るという措置が取られますが、基本的には放射線被ばくの予防は難しいのではないでしょうか?)

ただ、ヨードの摂取不足が原因で病気になる事もありますので、ヨードの摂取を控え過ぎるのも問題です。

それに、ヨードの摂取量が少ない地域では悪性度の高い甲状腺がんの発生が多く見られ、逆にヨードの摂取量の多い地域では悪性度の低い甲状腺がんの発生が多かったという意見もあります。

それでは、ヨードをたくさん摂取して悪性度の高い甲状腺がんを予防した方がいいのかと言えば、元々海藻類を食べる習慣があり、ヨードの摂取量が比較的多かった日本人がこれ以上ヨードの摂取量を増やしたからと言って、悪性度の高い甲状腺がんの予防にはならないと考えられています。いずれにしても、ヨードの摂取量は適量が一番良いという事になりましょう。

ちなみに、「日本人の食事摂取基準(2010年版)」によると、ヨード(ヨウ素)の成人の1日の摂取推奨量は130=iマイクログラム)、1日摂取許容量は2,2=iマイクログラム)との事です。

(ただし、1日許容量を計算するにあたって、甲状腺へヨードを蓄積するのを阻害するイソフラボンを大量に含むものがある大豆製品の影響については考えてはいないとの事です)

とどのつまり、「甲状腺がんについては原因や発生リスク源がはっきりとわかっていないし、わかっているものは遺伝や放射線被ばくなど避ける事が無理あるいは困難と考えられるものである。よって、甲状腺がんは予防する事を考えるよりも、むしろ甲状腺がんを疑われる症状が現われた時には医療機関を受診するなどの対策が大切だ」という事になるかと思われます。

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