甲状腺がん未分化がん

甲状腺未分化がんとは

甲状腺に出来る悪性の腫瘍には悪性リンパ腫と甲状腺がんの2種類があり、その2種類の悪性腫瘍のうちの一つである甲状腺がんにも様々な種類があります。

その甲状腺がんの中でも甲状腺未分化がんはその発生率がおよそ1%と甲状腺がんの中でも珍しいがんです。そして、甲状腺がんだけではなく人体を構成する細胞が悪性化するがんの中でも最も悪性度の高いがんでもあります。

この甲状腺未分化がんは甲状腺がんの一種である乳頭がんや濾胞(ろほう)がんから移行したものだと考えられています。

甲状腺未分化がんは甲状腺がんの中でも珍しい種類のがんながらその発症年齢は偏りがあり、60歳以上の年配の方に多く、若い年齢の方にはあまり見られません。

ちなみに甲状腺がん全般的には30~40代の比較的若い世代に発症する事が多いのですが、この甲状腺未分化がんだけはご年配の方の発症率が高いという点においても違いが見られます。

最も悪性度の高いがん・甲状腺未分化がん

前に筆者は「甲状腺未分化がんはがんの中でも最も悪性度の高いがん」だと言いました。それは甲状腺未分化がんの性質によるものなのです。

甲状腺未分化がんは成長が早いのです。ある説によると、甲状腺未分化がんは27時間で倍に増えるとも言われるほど成長が早いのです。それだけに早期に発見する事が困難です。

のどにしこりが出来る・声がかすれるなどのがんとはわかりにくい症状が出るのが甲状腺がんの特徴ですが、甲状腺未分化がんものどに違和感があって医療機関を受診した時には骨などの他の臓器に転移していたという事も珍しくはありません。

それ以外の甲状腺未分化がんの症状としては、がんが急速に大きくなるために頸部の肥大を感じたり、呼吸困難や嚥下困難などがあげられます。

さらに、身体が熱っぽい感じがしたり、疲労感を覚えたりするのも甲状腺未分化がんの症状です。これらの症状は他の甲状腺がんには見られません。

甲状腺未分化がんの治療は、手術療法や抗がん剤による化学療法と放射線療法で行われますが、残念ながら甲状腺未分化がんについてはそれが見つかってから1年以上の生存はまれだと言われるほど生存率は低いのが現状です。「全てのがんの中でも甲状腺未分化がんは最も悪性度が高い」と言われるのは、その増殖スピードの速さによるものが大きいのです。

具体的な数字を取り上げると、甲状腺未分化がんの手術を受けてから半年で半数の患者さんが、1年以内には患者さんの実に90%が死亡しています。

甲状腺未分化がんの具体的な生存率を聞くとあまりにも低くて恐ろしくなりますが、こちらで取り上げた数字は絶対ではありません。少数ながら長く生きた患者さんもいらっしゃいます。

ちなみに甲状腺未分化がんにかかりながらも長期間生存していた患者さんは手術療法でがん細胞を完全に摘出、かつ、抗がん剤と放射線による治療を受けていた人だと言われています。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク