肝臓がん 転移

「他の臓器からがん細胞が転移して来て肝臓がんになるケースもある

肝臓に発生するがんを肝臓がんと言います。

その「肝臓がん」にも種類があり、大きく分けると肝臓自体にがんが発生した「原発性肝臓がん」と、他の臓器からがん細胞が肝臓に転移して肝臓にがんが発生した「転移性肝臓がん」の2種類に分けられます。

「肝臓にがんが発生したから『肝臓がん』と言うのですから、他の臓器から肝臓にがん細胞が転移したものまで肝臓がんに含めるのはおかしい。その場合は『○○(元々の臓器の名前)の肝転移』と呼ぶべきだ」という意見はごもっともです。本来ならばそう呼ぶべきでしょう。

しかし、肝臓にがん細胞が転移して来る事が多い上、その転移して来る経路に共通点があるために、肝臓に関しては「○○(元々の臓器の名前)の肝転移」と呼ばずに、「転移性肝臓がん」と原発性肝臓がんとは区別して呼ばれています。

何故肝臓にがん細胞が転移して来る事が多いのか、その理由として、肝臓を出入りする血液が多い事が上げられます。

肝臓はアルコールなどの有害な物質を解毒し排出する「化学処理」をするのと同時に、代謝によって摂取された栄養をたんぱく質など身体に必要な物質へと作り変える「生産工場」の役目や余った栄養を蓄える「貯蔵庫」の役目も果たしています。さらに肝臓の細胞自身も酸素を必要とします。

それらの運搬をするのが血液です。

しかし、時として血液に乗ってがん細胞が肝臓へ運ばれる事もあります。そのため転移性肝臓がんにはがん細胞が転移して来る経路に共通点があるのです。

転移性肝臓がんは肺がんや乳がん、卵巣がんのがん細胞が肝臓に転移して来る事によって発症する事もありますが、胃がんや大腸がん、膵臓がんや胆のうがんなど消化器系の臓器のがんが転移して来る事によって発症する事が多いです。それは消化器系の臓器から吸収された栄養が肝臓の門脈というところに血液を通じて肝臓に運ばれてゆく過程でがん細胞も一緒に運ばれるケースが多いからではないかと推測されています。

転移性肝臓がんがどのように診断されるのかと言えば、どこの臓器から肝臓へとがん細胞が転移して来たものなのかわかっているケースもありますが、元の臓器のがんの検査をした時に肝臓にもがんが転移しているのが見つかるケースが多いです。

しかし、中にはどの臓器から肝臓にがん細胞が転移して来たのかわからない状態で転移性肝臓がんと診断される事もあります。いずれにしても、原発性肝臓がんか転移性肝臓がんかを識別する事が重要になります。

転移性肝臓がんの治療法についてはどの臓器から来たがんなのか、その元になっているがんによります。それを調べるための検査をするケースもあります。

大腸がん由来の転移性肝臓がんの場合はがんを手術で取り除くいわゆる「手術治療」での生存率が高いために、がんの転移が肝臓だけならば手術でがんの切除が可能なのかどうかを検討する事になりますが、転移性肝臓がんのほとんどが全身にがんが広がった状態と考えられますので、抗がん剤などの薬物療法による治療が多くなります。

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