肝臓がん 食事
肝臓がんにならないための食事とは
「沈黙の臓器」と呼ばれ、黙々と私たちの身体に有害な物質の解毒や栄養素の代謝や栄養の貯蔵をするために働いている肝臓。その大切な肝臓はよほど機能が低下しなければ症状として現われる事がありません。それだけに、私たちは肝臓を大切にしなければなりません。
それでは、肝臓がんにならないための食事というものはあるのでしょうか?
ウイルス性肝炎や転移性肝臓がんなどの例外を除けば、肝炎→肝硬変→肝臓がんという経路をたどらないようにするための食事というものはあります。
まずは良質のたんぱく質を摂取する事です。
良質のたんぱく質は肝臓の代謝を促進してくれるだけではなく、傷ついた肝臓の再生にもたんぱく質が必要になります。さらにたんぱく質に含まれるアミノ酸が肝臓内に脂肪を作るのを防ぐ作用もあります。
良質のたんぱく質を摂取するにはしじみや大豆、牛乳などが良いと言われています。
しじみが肝臓に良いという事はよく知られていますが、それはしじみには良質のたんぱく質を含んでいるだけではなく、肝臓がたんぱく質を作る働きにかかわるビタミンB12も含まれているからです。
ビタミンB2はたんぱく質を作るだけではなく、傷ついた肝臓の修復にも一役買います。
それに、しじみには脂肪分が少ないために肝臓に負担がかからないという、肝臓にとっては嬉しい食品なのです。
しじみの栄養を残らず摂取するにはお味噌汁に入れて食べるのがおすすめです。同じく良質のたんぱく質が含まれる大豆も、豆腐や納豆という形で摂取するといいでしょう。
それ以外の食品で肝臓に良い事で知られているのがターメリック(=うこん)です。
最近ではターメリックを使った健康食品や栄養剤のたぐいが出回っている事でも知られるとおり、ターメリックには胆汁の分泌を促す事によって肝臓を強化するという作用があります。
肝臓がんにならないために避けた方が良い食事や食習慣
肝臓に良い食べ物があれば逆に肝臓に悪い食べ物もあります。
ウイルス性肝炎や転移性肝臓がんなどの例外を除いていわゆる「生活習慣病」としての肝臓の病気の原因のほとんどが糖分や脂肪、そしてアルコールの取り過ぎです。
アルコールの取り過ぎが肝臓に悪い事はよく知られていますが、それはアルコールの分解・解毒が肝臓にとっても大きな負担になるからです。
アルコールの多量摂取がアルコール性肝障害を引き起こし、それが肝硬変、さらに肝臓がんへと病気が進行する事もありますので、そうならないためにもアルコールの多量摂取は避けなければなりません。
1週間に1日~3日は休肝日を作って肝臓を休める事も肝臓の病気の予防になります。
また、お酒を飲む時には良質のたんぱく質が含まれたおつまみと一緒に飲むといいでしょう。
アルコール以外にも防腐剤や着色料などの食品添加物もかなり肝臓に負担をかけるものがあります。そのため、出来るだけインスタント食品は控えた方がいいでしょう。
また、食べ過ぎも肝臓のためには良くありません。
食べ過ぎると肝臓はフル回転で働かなければならないため、肝臓に負担がかかるのです。
最後に、ここまで肝臓がん含む肝臓の病気に良い食事・悪い食事を取り上げて来ましたが、いくら肝臓がんなどの肝臓の病気にならないために、あるいは肝臓をいたわるために良いと言っても、特定の食品ばかり摂取すると栄養が偏ってしまいますので、栄養のバランスを取りつつ、肝臓に良い食事を摂る事を考えなければなりません。