肺腺がん イレッサ

抗がん剤「イレッサ」は肺線がんに効果があるのか? イレッサの適応症や副作用は? などの話をする。

イレッサは肺線がんに効果があるか

イレッサは肺腺がんに効くのでしょうか?

その話をする前に、イレッサと肺腺がんについてお話したいと思います。

肺線がんとは、肺野部(=気管支の末梢から肺胞のある肺の奥の部分)に出来る癌のほとんどが肺腺がんだと言われていて、最近、本人はたばこを吸わないのに、夫や職場でのたばこの受動喫煙が原因で肺腺がんになるケースが問題視されています。

そして、イレッサとは一般名をゲフィチニブと言い、2002年7月5日に認可された抗がん剤で、摘出手術が不能な、または再発したがんに効果があるとされています。

がん細胞の増殖を促進させるチロシンキナーゼという酵素の働きを阻害する事でがん細胞の増殖を弱めるという性質の抗がん剤になります。

イレッサはたばこを吸わない日本人女性の肺線がん患者に効果があるか?

残念ながらイレッサは、副作用として間質性肺炎になる危険性が知られています。

間質性肺炎(間質性肺臓炎とも言います)とは、肺の間質組織を主座とした炎症を来す疾患の総称で、非常に致命的であると同時に治療も困難な難病です。

日本肺癌学会が出している「ゲフィチニブ(=イレッサ)使用に関するガイドライン」(2005年3月15日作成、同年7月25日改定)によると、その副作用が疑われるケースが、2004年12月28日までに1473例が厚労省・医薬品医療機器総合機構に報告され、そのうち588人が死亡したとの事です。

そして、「ゲフィチニブ使用に関するガイドライン」には、実地医療でのガイドラインとして、「イレッサの適応症である手術不能または再発非小細胞肺がんを厳守する事」などが明記されています。

では、本当にイレッサは副作用が強い、危険な抗がん剤なのでしょうか? 

2004年春、アメリカから上皮成長因子受容体・EGFRの遺伝子配列の変異がイレッサの効果に関係している事と発表されました。

それによると、「イレッサには劇的に効く人がいる。それは日本人(東洋人)女性で、非喫煙者で、線がんの患者」だと考えられているとの事です。

つまり、前章で書いた、喫煙者の夫を持つ妻が夫や職場のたばこの煙が原因で肺線がんになってしまった、というケースにイレッサは、劇的に効果があるのではないかと言うのです。

ただ、前述の「ゲフィチニブ使用に関するガイドライン」には、「EGFR遺伝子変異とイレッサの感受性の因子になっている事は間違いないが、EGFR遺伝子変異とイレッサの感受性とが完全に一致しない事が研究で示されている」と書かれています。

つまり、たばこを吸わない日本人(東洋人)女性の肺線がんに、必ずしもイレッサが劇的に効くとは言い切れないというわけです。

それに、逆にどういう遺伝子を持つ人が副作用の間質性肺炎を起こしやすいかは、残念ながらまだわかっていません。

イレッサは肺線がんに効果があるか・まとめ

以上の事から、「イレッサが肺線がんに効くのでしょうか?」という質問の答えとしては、現時点では「イレッサが、(肺線がんに限らず)効果が出やすい人がいるのは確かですが、誰にも効果があるというわけではありません。

逆に副作用を起こす事もあるので注意が必要です」という事になります。

これからその答えがどう変わって来るかは、今後の研究結果次第です。

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